何故か高い医療用器具
病院の備品はどれも高い。特殊な施しをされているのか、いろんな薬剤に強いのか一般の備品と比較すると3～４倍はする。
例えば看護師が使うワゴン、〇ケアにありそうなワゴンが医療用というだけで３倍以上の値段だ。
〇トリの調理用品コーナーで398円のバットと、ほぼ見分けがつかない小さなバットも2000円近くする。
「医療用を使う事！一般の物とは違うんだから。ほら、角のところがカーブが綺麗でしょ、医療用は違うの。」
そう言う看護部長が手にしていたバットは、〇トリで買ってきた調理用バットだった。
100均が大好きな看護師
「高すぎるわ。これ絶対買ってもらえませんよ。」
すんなり買ってもらった試しがないから、この言葉はよく使われる。
病院に1万円以上の物品を買ってもらうには稟議書が必要だ。
普段使いの文房具やゴミ袋類は依頼書だけで貰えるが、新たに購入するには「購入依頼」、高価なものは「稟議書」を提出しうまくいけば2～3週間くらいで納品される。
看護師、看護助手は100均で物を探すのが上手い。
「駅前の100均でカゴ買ってきましたよ。10個は必要って言ってましたよね。」
今日もそう言って夜勤の助手さんがカゴを買ってきた。
求めていたものぴったりのカゴだった。
「〇リアはカゴ系、〇ャンドゥは保存容器が充実してるんです。〇イソーはしっかり見ないと300円だったりしますから。」
「10個で在庫がなくなって、次は来月入荷するらしいです。」
こんなことまで聞いている。
病院の備品はよく壊れる
病院の備品で壊れるNo１はセンサーマットだ。これは自力で歩行すると転倒のリスクがある患者さんのベッド横に敷き、患者さんが歩行しようとするとナースコールが鳴る仕組みになっている。
とにかく壊れる。作動しなかった（操作ミスも含めて）報告が後を絶たない。
管理している施設管理課は
「畳み方が雑なんすよ。この畳み方逆です。それに今見に行ったら、センサーのコードにベッドが乗ってましたから。壊れるの当然すよ。」
センサーマットは約10万円、修理代がその3割くらいかかるらしい。怒られても仕方がない。
「経年劣化は考えられないですか？」
得意の経年劣化を使うと
「これ3カ月前購入分すよ。ほらここに書いてありますもん。」
「そしたら保証期間じゃない？」
「これは保証対象にはならないっす。」
そうやりとりしている時に
「師長さーん、バーコードリーダー落としました。ここ欠けてますぅ。」
施設管理課のあきれたような鼻息が聞こえた。 MIKO
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