看護師副業事情

看護師のバイト

2018年1月、厚生労働省は副業・兼業についてガイドラインにまとめた。生産人口の減少や、老後の経済的な不安を解消する手段として副業・兼業が推奨されている。働き方改革は過重労働を制限して余暇を充実させることを目的としているが、体力と気力があるならば、その余暇を副業時間にあて収入を増やすことも賢い選択だと思う。

私が管理している外科病棟では5人の独身看護師が副業している。病院で副業は認められているので皆オープンに話している。

「紹介キャンペーンなの。紹介して登録するだけで5000円もらえるんだ。」
「バイトに行ってる老健施設がもう一人バイト探してるけど、どう?」

休憩室では普通の会話だ。

私がいても話題を変える雰囲気はない。

それどころか、

「師長さーん、バイトに行ってる療養施設で副看護部長募集してますよ。破格ですよ。」

こんなことも教えてくれる。

バイト代は何に使うか

バイト雇用は無条件というわけではなく一定の経験年数や資格が条件になる。

勿論新人は雇用できない。新人は研修医と同じように各施設で1年間のプログラムがあり、プログラムを終了して独り立ちとみなされている。

今年3年目のとも子は本業と2つの副業を掛け持ちし、休みは月4日だと言う。

夜勤明けの夕方から老健施設の夜勤に入り、月4回訪問入浴サービスのバイトを2年目から続けている。

老健施設の夜勤は1回3万円、訪問入浴サービスは1日で1万2千円~1万5千円。

とも子の手取り収入はざっと計算しただけでも50万になる。

バイトの収益の使い道はそれぞれで、貯蓄している看護師もいれば、自分の美容に費やす看護師、子供の教育費にあてるシングルマザーもいる。

とも子の場合は将来留学か大学院進学のための貯金で、浪費している感じはない。

専門サイトに登録すれば毎日時給2000円前後(コロナ関連は別)のバイト情報が流される。

私にも「看護管理者募集」の案内が来る。

看護師専用のスケジュール帳サイトを使っているだけなのに。

副業に賛成か反対か

看護師の副業には大いに賛成。

「本業がおろそかになる」って古い考え方は何を根拠に言っているのか不思議。

実際にいるけどね、副業大反対の師長さん。

院内副業ももっと活性化して、院内で気軽に

「〇時から電話当番募集!時給〇〇〇円」

と募集できる職場になればいいのに。  MIKO

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