リハビリテーション技師 理学療法士①

どの部署にも弱い
病院の職種には完全にヒエラルキーが存在する。上とか下ではないが、どの部署にも弱い職種がリハビリテーション科だ。勿論医師には特別弱い。
「この患者さん、もう嚥下食でいいと思うんですが・・。」と医師に言える技師は偉い。
大体「お前は医者か?」の一言が怖くて指示待ち状態。
そこで多職種カンファレンスを利用する。
多職種カンファレンスとは、医師、看護師、薬剤師、リハビリ技師などを含めたチーム全体で一人の患者さんのことを話し合い、意見を出し合うカンファレンスだ。チームカンファレンスのミノを着て、やっと自分の意見が言える、正直言ってそれがリハビリ技師だ。

看護師からは
「リハビリした後は、ちゃんと環境整備してもらえます?それと情報収集してます?今日リハビリの時間、主治医のICなんですけど。」
と嫌味を言われ、薬剤師からはベンゾ系の副作用や輸液の総エネルギーのことを言われ正直チンプンカンプンだ。真っ向から意見を言える場がない。

魔法の言葉
そんなリハビリ技師にも、魔法の言葉がある。
それが
「ゴールをどこに設定するかが問題です。」
「入院前のADL(日常生活動作)が目標ですか?」
これだけは多職種カンファレンスでも発言権を得ている。
リハビリテーションとは事故や病気で身体能力が落ちた患者を対象に、その能力を回復させるために行う訓練や療法である。リハビリなしでは機能回復は望めない。
判で押したように魔法の言葉をリハビリ技師は発するが、"うかがい”ではなく、目標設定は技師に完全にゆだねてもいいと思う。ベテランでも新人でも「餅は餅屋」、新人には科内で症例検討し助言する機会があるのだから。

リハビリって大事
リハビリ次第ではみるみる回復し、元の生活に戻れる患者もいる。稀だが元の生活以上に活気を取り戻して退院する患者もいる。リハビリ前の患者は嬉々として
「今日は〇時からリハビリだから。」
と主治医の回診より楽しみにしている患者もいる。女性患者がリハビリ前に、薄く化粧していたとしても許してあげよう。リハビリで元の生活を取り戻す身体的機能回復と、取り戻そうとする精神的回復は治療の中で一番重要じゃないかと思う。それをリハビリ技師は担っているんだと思うと尊敬の一言だ。
一人の力では病気な治せない。一人の指示だけでは病気は治せない。リハビリ技師がもっと強くなれますようにMIKOは祈っています。  MIKO

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