自己表現が上手い新人看護師
連絡方法はメールかインスタのメッセージが主流の現代、さぞかしコミュ力が低下していると思いきや、自己表現の上手さに驚かされた。
入職後1週間は、新人オリエンテーションと題し研修づくめだ。
院内の様々な委員会や部署の紹介が延々続く。
研修の中で、何度となく新人たちは自己紹介の場を与えられる。
「看護師を目指したきっかけ」は入社式当日のお決まりだ。
「小さい頃入院して看護師さんに優しくしてもらって。」
「母親も叔母も看護師なので。」
「喰いっぱぐれがないって祖母から勧められて。」
は一般的な動機だろう。
YouTuber看護師
その中に
「自ら看護師になって医療従事者の離職問題に着手したい。」
と壮大な野望の看護師がいた。
「ユーチューブ、ツイッターで医療職種系の情報発信しています。」
と過去にない自己紹介があった。
「看護大学時代に友人とユーチューブ始めました。実習先で看護師さんたちが次々と辞めていくことを疑問視したのがきっかけです。」
うちは副業禁止ではない、院内副業も最近推奨している。
自己表現(アサーション)が素晴らしい。
やるなぁ新人。
こんな新人を心から応援したいと思った。
その後ろで怪訝な顔の看護部長と副部長がいた。
何やらヒソヒソ話をしている。
その日の終業間際、YouTuber新人看護師が看護管理部に呼ばれた。
ユーチューブで病院名を出さないこと、患者さんや職員名、写真や動画を出さないことを注意したらしい。
「個人情報保護法、守秘義務とかあるのよ。ユーチューブって暴露するんじゃないの?
規則守れる?」
YouTuberと自己紹介した時点で、彼女は信頼できると私は思った。
看護部長もコラボするくらいの姿勢でいてほしい。 MIKO
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