インシデント 転倒

転倒転落
医療現場では故意でなくても業務中にミスをすることがある。
人の命を預かっているわけだからミスは許されないのだが・・。
小さなミスは、1日数回は起こってしまう。

多いのは転倒。
患者さんに不利益が生じたのでインシデントレポートを提出しなければならない。
転倒アセスメントスコアという、本当に細かいスコアを付け、入院時から転倒予防対策を取っているにもかかわらず患者さんの転倒は起こる。

なぜなら
慣れない入院生活だから。
居住(入院)スペースがコンパクトで物がいっぱいあるから。
ベッドに慣れていないから。
動けると思ったのに動けなかった。
点滴中の移動は難しいから。
脚の筋力が低下しているから。
転倒の原因は様々だ。

ナースコール押してくださいね
看護師は言う。
「動く時は必ずナースコールを押してくださいね。」
いやいや、ナースコール押してすぐ来るか?
ナースコール越しに
「ちょっと待ってくださいね。」
って言うけど「ちょっと」じゃないのよ。
そもそもトイレに行きたくて我慢してたけど「やっぱり行こう」と思ってナースコール押すわけよ。その時がリミットなのよ。

看護師側から
看護師はナースコールを無視していくわけではない。
勿論すべてのナースコールに答えている。

追いつかないほど鳴りやまないのだ。
仕事を終えても幻聴が聞こえるくらい鳴りやまないのだ。
優先順位を付けて次々に対応している。

はじめに取ったナースコールの対応を終える。
次の患者さんの部屋に行くと、我慢できなかった患者さんがトイレの中で倒れている。
ひとりで行ったはいいが、ホッとしてズボンを上げようとした時に前のめりに倒れてしまった。
残念なことに、こんなトイレの転倒はほぼ頭を打っている。
頭を打ったら主治医はCT検査をオーダー、高齢の患者さんは抗凝固剤内服率が高いからだ。頭蓋内出血は怖い。

余計に忙しくなる
転倒が起こると主治医報告、検査、家族連絡、インシデントレポートと忙しくなる。加えて転倒転落カンファレンス。定時で終わるはずがない。

保育園でも、小学校でもコケる時あるよね。
怪我すると先生は保護者に連絡するけど、怪我してない時はどうしているんだろう。インシデントレポートって書くのかしら。  MIKO




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