ホームシック新人2022①

ゴールデンウイーク明けは怖い

毎年ゴールデンウイーク明けに、新人看護師の中に数名心や体の不調を訴える者が出てくる。

統計では(個人的な)九州出身者に多い新人看護師のホームシック。

5月病とはよく付けたもんだ。

今年2年目になる鹿児島出身の敦美は1年目に強烈なホームシックになった。

敦美は急にお姉さん口調で言う。

「今年ん新人はホームシック大丈夫ですか?」

アップダウンがすごいイントネーションだ。

「敦美が言うか~?」

敦美の指導者だった先輩の瑠美がすかさずツッコミを入れる。

敦美がホームシックを乗り越えたのは、リハビリ科の高橋クンのおかげだった。

恋の威力は凄い。

あれほど鹿児島LOVEだった敦美が帰省せずにメンタルを保っているのだ。

ブルー君がおかしい

ブルー君は入職直前の休暇中に髪をブルーに染め、入職に合わせて黒く染め直した男性看護師だ。

看護師になった動機も父親の病気で、実にしっかりした看護師だ。

そのブルー君がおかしい。

入職早々濃厚接触者になり、毎日PCR検査し仕事を頑張っていた。

新人はゴールデンウイーク中連休が3日間与えられた。

ただし「旅行や会食はできるだけ控えるよう、感染予防を常に心がけるように」と注意があった。

ゴールデンウイーク明け、遠出したスタッフはほとんどいなかった。

ブルー君の様子がおかしい。

朝の申し送り中、集中していないことがすぐわかる。

怠けている感じではない。何か他のことを考えているのがすぐわかる。

男性看護師の先輩たかしくんに聞いてみた。

「ブルー君どう?大丈夫そう?」

「ブルーやばいっすよ。休憩中ずーっとラインしてるんですよ。悪気なくちょっと覗いたんです。わざとじゃないですよ、見えただけです。」

「それで?何かあったの?」

「ラインの相手、お母さんなんですよ。スタンプがちょっと見えたんですけどね。淋しいって泣いてるスタンプで・・。この前も同じスタンプだったし。」

「ブルー君が?」

「いや・・お母さんが。」

確かブルー君のお母さんは看護師だったはずだ。

早くに夫を亡くし女手ひとつで2人の子供を育てあげた。

お兄さんがいて、ブルー君が一人暮らしを始めたからお母さんは家にひとりのはずだ。

うーん

子離れできていないのか。

しかしブルー君のお母さんの気持ちが痛いほどわかる。  お母さん世代のMIKO

次回ブルー君の面談。

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