看護師のイメージ
看護師のイメージを世間に尋ねると「優しい」「怖い」「ハードな仕事」「夜勤が多い職業」「給料が高い」などがあげられる。いずれもハズレではない。
【優しい】温厚かそうでないか、性格は皆違うし、看護師が優しいと思い込むのは危険だ。患者の立場に立って共感できるスキルは皆学んでいる。いわゆるビジネスジェントルだ。患者だけに共感する教育ではなく、チーム医療の時代だから、他部署や他職種に共感する教育が今後必要な気がする。
勿論医師も。
【怖い】注射するからか怖いイメージは定着している。厳しくて怖いのは患者さんを思ってのこと、は表向き。病院の規則や治療内容を説明すれども守れない患者さんに対してはキツく注意する。「患者さんを思って」キツく注意するのではなく、ホントに「腹が立つ」からのような気がする。
【ハードな仕事】
どんな職業でも、お給料を得るのは生易しいことではない。事務も営業も、販売も生産者も。
ただ人の命を預かる点ではハードかもしれない。しかも病気である人が対象だ。少しのミスが重大な事故になることだってある。常時神経を張りつめ、しかも患者さんを抱えたり、入浴介助したり、体力消耗も半端ない。職業の中では「心身ともにハードな職業」に分類されると思う。
【夜勤が多い職業】
クリニックや、外来勤務では夜勤はない。子育て中や家庭、学業の理由で夜勤ができない看護師がいるが、たいていの(私の周りの)看護師は日勤より夜勤を好む。最近では仮眠を十分取らせなければいけない。労働環境に厳しい時代だ。ひと昔前までは、記録を書きながら耐えられずに寝落ちする光景をよく見た。解読不可能な記録がその証拠だった。今では看護師用の仮眠室もあり、マイ枕を持参する子だっている。パジャマに着替えたいって言わないだけマシか。
夜勤を好む理由は勿論夜勤手当。1万2千円~2万円の夜勤手当が回数分付くわけだから、その差は大きい。しかも夜勤中には放射線科の検査や手術がなく、重いベッドで患者さんを移送することはない。
しかし、看護師ひとりが受け持つ患者数は日勤の約3倍。急変や緊急入院もある。したがって平均すると夜勤は手当をもらうに見合った業務だと思う。
夜勤疲労度は年齢に比例する。新人と主任クラスの夜勤明けでは、新人は化粧直しせずとも、多少のギラつきでそのまま街へ行ける肌感だ。対して主任クラスは正直言って別人。くまとくすみが半端なく、眉が完全に落ちているから正視するのも気がひける。夜勤は体、特に肌への負担が大きいのだ。
【給料が高い】
給料に関しては「夜勤手当」があるから若干多いだけで、夜勤なしの場合は業務に見合った給料ではない。管理職になれば管理当直が月1回あるかないか。スタッフで師長より高給取りはたくさんいる。バイトも原則管理職は禁止。時給換算したら一般職より少しだけいいくらい。
しかし「やりがいがある職業」であることには違いない。やりがいとは何か?成果が分かる、感謝される、学べる。職業上の体験が自分の人生を豊かにしている。
じゃあ給料が今より10万低かったら?
看護師は目指さなかったかもね。 MIKO
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