勤務が組めない

with COVIDー19

1カ月前「コロナ病棟を通常病棟に」と幹部会議で方針が決まったと通達された。第7波が来たとしても、そこまで多くはなかろうという予測は完全にハズレで、過去最高の感染者を更新し続けている。職員もこれまで以上の陽性率で、毎日陽性者と濃厚接触者の報告が止まらない。困るのは夜勤者が途中で発熱、症状が出た時だ。
一昨日は12年目の看護師陽子から23時を過ぎた頃電話があった。

陽子は夜勤リーダーだ。
「師長、夜分すみません。熱が少し出てて、喉も痛くて。」申し訳なさそうに小声で話している。
「大丈夫?夜勤前は何度だった?今何度なの?」
「夜勤前は36.7度だったんですが、今38.7度で・・・。」
「少しじゃないわ、大変!検査できる?」
そう返した時には病院に行く準備が出来ていた。

陽子がリーダー、2年目が2人、もう1人は応援看護師だ。管理当直師長に電話を入れ、陽子の検査を依頼した。病棟に到着した時は、2年目看護師2人が頑張ってくれていた。
「もし陽子先輩が陽性でも私たちは濃厚接触者には該当しません。」コロナも長いからこの判断が2年目でもできるようになった。ホントに頼もしい。

「もし体調が悪くなったらすぐ申告してね。」陽子の結果は陽性。すぐに帰宅させ自宅療養になった。陽子は人一倍感染対策に神経質だった。もともと家呑みが好きで出かけることは少なかった。満員電車は危ないと自転車通勤に替えたほどだ。
「すみません、師長。」
電話の陽子は泣きそうな声だ。
「自転車で帰れるの?食糧は足りるの?」
「帰れます。食糧も万が一を考えて10日分は備蓄してたんです。」さすが陽子。
デリバリーができるとは言え、水やお粥、レトルトも備蓄していたという。

勤務が組めない

職場のことは心配しないでいい、と言いながら勤務が組めるのか不安で仕方ない。陽子は10日間にあと2回夜勤がある。どちらもリーダーだ。他にも陽性者が1人、濃厚接触者は1名。日勤にも夜勤にもシワ寄せが来ている。
幸い患者さんからは陽性者が出ていない。
準災害時シフトへ移行だ。5人出勤停止で災害時シフト。7人でSOS宣言と決められている。
この2年半で10年分くらい学ばせてもらった。with COVIDー19
いや、もういいから・・。  MIKO

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