師長と主任

管理職への道
副主任、主任、副師長、師長、副看護部長、看護部長と看護業界では管理職の呼び名が施設によって異なる。
だいたい似たようなものだろう。副主任はリーダー業務が任せられ、チームのマネジメントができる。一定の研修でスキルを積んだ看護師が師長の推薦で看護管理部で受理される。
勿論本人の意思も尊重しなければならない。

仲がよいから、ウマが合うからだけで推薦するものではない。
ただ仲がいいだけで推薦し、とんでもない目に遭った師長は山のようにいる。

部長の誤算
時々看護部長から直接聞かれることがある。
「MIKOさんのとこの〇さん、〇病棟の副主任にどうかしら?よくできる看護師さんでしょ?」
この場合3分の2はハズレだ。ラダー(教育段階、研修プログラム)の成績がよいだけではマネジメントはできない。
「部長、研修参加実績ではリーダーやマネジメントに関する教育をまだ受けていないんです。」
「あら、ホントだ。実践系ばかりね。」
「来年度マネジメント力を付けてもらうようサポートします。それから考えていただけませんか。」
マネジメントを学ばず管理者になり、急に失速する看護師がいる。離職してしまう看護師だっているくらいだ。それだけは避けたい。
「立場が人を作る」という考えもあるが、やはり基礎力があるに越したことはない。

過去最高に不仲だった師長と副主任
仲の意味合いにもよるが、連携が取れていなければ病棟運営はできない。連携はほとんどの病棟で取れている。師長は主任を頼りにしているし、そうでない病棟は不穏の空気に包まれる。
ある病棟で、昇格した途端、師長に対する不満を爆発させた副主任がいた。中途採用2年目、34歳キャリアのある看護師だった。その副主任は看護部長に直々に訴えた。
師長のマネジメント力のなさ、スタッフの声、医師と師長の不和や患者さんからの不満など。真実もあるだろうが、かなり話を盛っていた。

当然、師長と副主任の仲は最悪になりスタッフにも影響した。
医師も黙っておらず、病棟の空気の悪さを院長に直訴したくらいだ。

部長推薦の副主任
この副主任、察しが付くと思うが「看護部長の推薦」だった。
レポートが至極上手い、前職が大学附属病院勤務という理由だけで昇格させた。副主任に昇格した日から「病棟の業務改善」と題して、スタッフに師長への不満を聞き出していたという。

それも5年前の話。その後どうなったか?昇格したての副主任は3ヵ月後転職した。転職先には「管理職経験あり」の触れこみだったらしい。

管理は出世欲だけではできない。病棟の不穏な空気は、患者さんに影響を与えかねないからね。  MIKO

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