放射線科男子

キャリアが物を言う
画像見落とし防止について厳しくなっている。レントゲンやCTを撮って所見を付けても、その画像をオーダーした医師が患者本人に説明できていない、悪い部分を見逃してしまった事例が多々ある。もしくは、放射線科医師が所見を付ける前に患者に説明してしまい診療終了してしまう。呼吸器医師だとすると咽頭や肺野以外の画像所見には詳しくない。僅かに映った呼吸器以外の臓器の悪い部分を患者に説明せず、そのまま「次は半年後くらいに・・」ということもある。実際、腹痛で受診し実は小さな肺がんの影があったことを見逃してしまい肺がんのステージが上がった事例もある。

検査データは即日結果が出て、基準値の比較ができるため見逃しに至ることはないが、放射線画像の見逃しはまだ途上の問題である。放射線科は所見を付ける医師が専門で常在しているが、夜間や日祝には医師不在のためタイムリーに所見が付けられない。そのためCTなどの画像を、依頼した医師が出来上がった画像を見て判断するのだが、専門外のため診断できないことも多い。夜勤バイト医師は若手が多く、時にはバイト専門(所属なし)の医師だっている。

そんな時、キャリアを積んだ放射線科技師は重宝する。毎日異常と正常の画像を見ているわけだから当然だが、医師より画像診断が上手い時がある。
「肺塞栓起こしかけてます。造影CTの準備しましょうか?」などと一歩先のアセスメントができる。
このような発言権があるとチームは活性化する。
「念のためベッドの空きがあるか確かめますね。」
と現場がにわかに活性化する。治療が迅速にできて、患者さんを救命出来たら達成感も分かち合える。

医師のひと言
「アドバイスありがとう、君のおかげだよ。」と礼を言う医師が多かったら、もっともっと放射線科技師は伸びてアグレッシブになるんだと思う。勿論看護師たちもオーバーなくらいに褒めるべきだ。
現実には礼の言葉なんてほぼない。知らん顔されることが多い。
ひと言でいいんですよ。
その一言で放射線科技師はやる気になるし、医師を好きになるはずです。  MIKO

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