
国家試験合格おめでとう!
第111回看護師国家試験は、2021年2月13日に行われ、合格者59344人、合格率は91.3%だった。新卒者の合格率は96.5%で国家試験浪人になると合格率は低くなる。それは医師も同じだ。
合格発表は3月26日。入職前には合否がわかる。看護管理部は発表日前日からそわそわムードだった。
おそらく看護学校や大学の教師たちも同じだと思う。
実習担当だった看護師も受け入れ学校の合格率を気にしている。
新入職予定看護師の国家試験合格がわかると、看護部長が院長室と事務長室へ走る。
毎年恒例行事だ。
「新入職看護師全員合格ですっ!」
看護部長が管理棟を走りながらお知らせする。
自慢になるかわからないが、かつて新入職予定看護師が不合格だったことはない。
よその病院では時々あるらしい。
「〇病院の看護部長嘆いていたわよ。新人看護師2人国家試験通らなかったんだって。」
ここだけの話、と部長が方々で話していた。
2年目看護師敦美
2021年の新人敦美は入職後数カ月でホームシックになった。
鹿児島出身で今でも院内どこでも鹿児島弁で話している。
不思議と1年聞いていると翻訳できる。
「常に英語聞いてたら意味がわかるようになる」
ってホントだと思う。
敦美の出身学校から今年も新入職者が2人いる。
合格発表日、敦美もドキドキだった。
「むぞがっちょった子ど。賢かで絶対合格ち思うとどん、今年のん試験難しかったんやなあ?」
通訳しよう・・可愛がっていた子なんです。賢かったんで合格とは思うけど、今年の試験は難しかったんですよね?
1年たっても鹿児島弁はこんなにも抜けないものか。
1年でこんなにお姉さんに成長するのか。
2022年の新人看護師
2022年の新人看護師は男子が4人いて過去最高の男性看護師率だ。
その中に青い髪の男子がいた。
新人は入職試験合格後ユニフォームの採寸に病院に来る。
試験の時はいたって普通の男子だったが、いきなり髪の毛が鮮やかなブルーに染まっていたらしい。
「あなたどうしたのその髪!?」
日本の医療現場ではまだ多様性は浸透していない。
「すみません。休み期間にはじけちゃって染めたんです。4月1日には絶対黒に戻します。」
もう彼は
「ブルー君」
と呼ばれている。 MIKO
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