新年の挨拶 

師長たちの新年の挨拶
新年最初の出勤日は、師長たちが9時に看護部長室に集まる。
看護部長室に副看護部長、師長が20数名集合した。主任も集合していた頃もあったから簡素になったほうだ。
蜜を避けてか、看護部長室から師長たちはあぶれて廊下まではみ出していた。

「新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。年末年始日直の師長さん、頑張ってくれたスタッフの皆さんには深く感謝します。・・云々かんぬん。」ここからが長い、廊下にはみ出していると聞こえない。
今年度の病院の目標達成度がどのくらいかを話し始めた。
あと数カ月で年度が替わる。来月には目標管理表を完成させなければならない。
部長の話を聞きながら仕事をひとつ思い出した。

挨拶巡り
「娘さん一家帰ってきた?」
「来たわよ、孫連れて。2年ぶりよ。」
後ろでヒソヒソ話が聞こえる。
真面目に話を聞いている師長ばかりじゃない。
並び方も決められているわけではなく、気の合う師長同士でかたまる。
看護部長の10分間くらいの新年の挨拶を聞き、看護部長を先頭に二つ隣の院長室へ挨拶に行く。
「院長センセ、新年のご挨拶させてください。」
部長の声が1オクターブ上がった。
院長の5分くらいの話を聞いた。
「師長さん方の常日頃の努力がこの病院を・・云々かんぬん。」
その後ひとつ隣の事務長室へ挨拶へ行く。
事務長の5分くらいの話を聞いた。
「年末年始の入退院数は・・云々かんぬん。」

代わり映えのしない話だが、中には激しく頷きながら聞く師長もいるから不思議だ。
そんなリアクションしたら調子に乗って喋り続けるじゃないのよ。
でもよく見ると、頷きのテンポが話と合っていなかったりする。

長すぎる毎日の報告
事務長の話の後に、年末年始の出来事を看護副部長へ報告する決まりになっている。
報告するのは毎日の決まりだ。
特に年末年始になると報告が長くなる。
ひとり5分かかったとしても5×20=100 100分以上かかる。

毎日の待ち時間が長すぎると師長たちから文句が出て3部制になった。
A:9時30分~10時30分、B:10時30分~11時、C:11時~11時30分の3部制で
年始も同じだ。
重大な報告事項があった師長はAで報告しなければならない。
Aの時間配分が長いのはそのせいだ。
私は特に重大な報告事項もなかったのでBで報告した。

時代に逆行
救急日誌、管理日直日誌で副部長は年末年始の出来事を全部知っているはずだが最初から伝えなくてはならない。
聞く態度も、
「ふんふん、知ってるわよ。それから?」
って感じだ。
報告を終えると管理日誌に押印してもらう。
押印のシステムもアナログから脱出できない。

なかなか進化しない、よく言えば伝統を守る、悪く言えば時代に逆行しているのが看護部の実態だ。  MIKO

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