大手清掃会社
病院の清掃係は清掃会社からチーム が派遣されている。
清掃会社にも全国展開（全世界展開）している超大手や、地域では名のとおった会社、最近立ち上げたばかりの業者など様々だ。
客観的に見ても、大手清掃会社は教育や研修に熱心で、派遣されるチームもその道のプロフェショナルという感じだ。
清掃の仕方や、患者さんへ声掛けまで完璧だった。
感染症の研修も一般より高いレベルでやっていた。
ただしコストがかかる。
10年前、大手から当時地域に進出してきた小規模の清掃会社にかえたことがあった。
コストはそれまでの３分の２。
スタッフ数と清掃内容は同じ。
「地域活性化のために」は表向きで、実際はコスト削減のために病院側は永年契約してきた清掃会社を切ってしまった。
教育は大事
清掃会社をかえてすぐ院内のいろんな部署からクレームが出た。
慣れていないだけじゃない根本的な原因があった。
その清掃会社の教育制度がまったく整ってなかったのだ。
シルバー人材センターから雇用するのはヨシとしよう。
地域のお友達同士の雇用はヨシとしよう。
四角い部屋を丸く掃くとはまさにこのこと。
業者をかえて2カ月経ったころから、院内の隅という隅が汚くなった。
過去見たことがなかった「埃の舞」を数回見た。
廊下にゴミが落ちていた。
トイレが汚くなった。
清掃の質が落ちていることは皆気付いた。
おまけに私語が多すぎる。
私も何度となく注意した。
目を離すとすぐに廊下や階段の踊り場で喋る。
私語の内容は雇用形態や家庭事情、配置部署の悪口ばかり。
契約外の場所
「テーブルの上は契約に入ってない。テーブルって書いてあるのは下のこと。」
「手袋とゴミ袋は病院支給なので。うちから支給する時は別料金です。」
清掃会社の言い分はもはや詐欺だった。
何かにつけ別料金で、概算では元の大手よりコストが増した計算になる。
大手清掃会社に戻る
地域密着型の清掃会社から、元の大手清掃会社にかえたのは1年後。
本当なら元の業者には恥ずかして戻れないところだが、快諾してくれたらしい。
それから3カ月後、元契約していた清掃会社は倒産していた。
やはり基盤となるのは「教育」だと痛感した出来事だった。
当時見ていた「埃の舞」はあれ以降見ていない。 MIKO
加えて
私語の
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