若手のメンズ助手

助手の退職
この1年助手の退職が止まらない。
勿論、看護師の退職も例年と比較にならないくらい増えている。
皆どこへ行くの?何をするの?
報酬や条件はどこもそれほど変わらない。
タスクシフトで看護師業務を移行させているからか、院内応援制度が不満なのか。

メンズ助手
最近若手のメンズ助手の入職した。
28歳で助手として入職した雄基君は、母親が同じ病院の助手だ。
居酒屋勤務だけでは将来が不安だと面接で熱く語った。
母親は勤続30年のベテラン、雄基くんを産んですぐ入職した。
母親の信頼もあって雄基君は即採用。
面接時に注意された髪半分金髪(右側全体が金髪)も入職時には黒く染まっていた。

この雄基君、続いて3カ月かと思いきやこの2月で2年になる。
助手の資格、初任者研修もすぐに取得した。
それどころか最近看護大学入学を考えていると言う。
患者さんの評判もすごぶるいい。清拭や車椅子介助に指名されるほどだ。

「雄基君頑張ってるわね。居酒屋も忙しくなったんじゃないの?」
「自分、動いているほうが安心する貧乏性なんで。働けるうちに働かないと、ってこのコロナで考えさせられました。」
「頑張って続けて欲しいわ。患者さんからもスタッフからも信頼されているし。」
「母親も喜んでます。よく病棟覗いてますよね。すみません。」
確かに助手の母親は用もないのに寄り道している。
病院内で会うと
「迷惑かけていないか、何か失敗したらキツく叱っていい。」
とまるで幼稚園児の母親のように話しかけてくる。
親心っていつまでも変わらないもんだ。

「師長さん・・僕、看護大学、無理だとわかっているんですけど再来年あたり受験しようかなと・・思っているんですけど。ムズイですよね?」
「看護師目指しているの?雄基くん絶対向いているわ。きっかけは何?」
「患者さんを笑顔にできる看護師の力ってすごいというか。母親がずっと言ってたのがよくわかったんです。」

雄基君予備校へ
雄基君はすでに看護大学予備校に願書を出していた。
「予備校代は自分で出せそうだし、大学の費用もできるだけ迷惑かけないように考えてるんです。」
雄基君はこの4月から居酒屋バイトを辞め、平日昼は予備校、夜は病棟の夜勤(準夜)、予備校が休みの日は日勤で働くことになった。

病棟の皆が応援している。
就職は絶対この病院にしたいと早くも可愛いことを言ってくれる。
心から応援したい。

今日も階段の踊り場の影から雄基母が覗いていた。
大丈夫、心配しなくても。
あなたの息子は、看護師に必要な優しさを持っていますよ。  MIKO



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