離婚が多い職業 看護師長編

急に姓が変わる

脳外科の夏希師長の名字が3月1日に変わった。

専用のソフトで看護師の勤務表を作るが、師長専用の勤務表がある。

夏希師長は管理者の中では比較的若手のため一覧の下の方だ。

見慣れない名前が夏希師長の欄にあった。

とは言ってもよくある姓。

こんな時、結婚なのか離婚なのかわからない時がある。

確か夏希師長は結婚していたはず。

ご主人は期間限定でフランスに単身赴任中だった。

と言うことは離婚?

夏希師長は40代半ば、結婚したと言われても不思議はない。

看護師の離婚は珍しくない。

師長の中にも離婚経験者は数人いる。

離婚経験者か婚歴がないのか不明者も数人。

夏希師長の離婚理由

売店に寄った帰り夏希師長と会った。

そう親しい間柄ではないが、研修実施委員会のため話し合うことも多い。

「そうそう、私やっと離婚できたの。」

カップラーメンとお茶を持った夏希師長が話しかけてきた。

「そうだったの?全然知らなかった。」

「人事課には届け出したから全部旧姓に戻ってますよ、ほら。」

と言って夏希師長はキラキラした顔でネームホルダーを見せてくれた。

「旦那って単身赴任中だったでしょ。それがコロナの関係で帰国したのよ。

そしたらテレワークだとかでずっと家なの。今まで出張もあったのに全然なくて全部リモート会議。汚部屋になるし家事はやらないし、もう限界。先月ようやく離婚できたのよ。おめでとうって言ってね。」

素直におめでとうは言えないが、夏希師長の笑顔を見ていると離婚は正解だったのだろう。

「大体フランスに単身赴任なんて、仲良かったらついて行くわよ。夫婦の関係もディスタンスが良かったのに。旦那が帰国してからずっと家庭内が緊急事態宣言でね。」

夏希師長はこの2年間、コロナと旦那との離婚問題と戦ってきたのだろう。

「先生~、見てください、ようやく離婚できました。」

通りすがりの外科部長に嬉々として報告していた。

春だなぁ。  MIKO

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